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2021-05-28 【コラム】歴史を動かした「ポリ」
今や、買い物の必需品として社会に欠かせなくなった「ポリ袋」。海洋汚染など、環境を脅かす存在のように言われることもありますが社会から消えた瞬間、買い物やゴミ収集等の生活が成り立たなくなる社会的な必需品でもあります。
さて、そんなポリ袋はいつ、世の中に登場したのでしょうか?
まず、ポリ袋の原料である「プラスチック」は1800年代にフランスでポリ塩化ビニール粉が発明され、これがプラスチックの始祖とも言われています。
その後、プラスチック樹脂である「ポリスチレン」が1930年代にアメリカで工業化され、第二次世界大戦後の1945年頃よりビニール、ポリエチレン…といったプラスチック商品が社会に普及し始めます。
ちなみに日本では1970年代から普及しはじめたようです。
ところで、この「ポリ」がかつてイギリスの救世主となったことをみなさんはご存知でしょうか?
1933年、イギリスのインペリアルケミカル工業で、エチレンガスとベンズアルデヒドの反応させる実験の際、実験装置に微量の酸素が偶然入りこみ、容器内に白い粘着液のようなものがついていました。これが「ポリエチレン」だったのです。
偶然にも、こうしてポリエチレン製法を手に入れたイギリスは早速生産施設を作ります。
そして、この工場が稼働を開始したのが第二次世界大戦の始まった1939年だったのです。
軽量にして電気絶縁性に優れたポリエチレンがもたらしたのはアンテナなどの部品デザイン……そう、当時の新兵器「レーダー」でイギリスは世界で最も進んだのです。
海に潜むドイツの潜水艦Uボートや、イギリス本土に襲い掛かるドイツ爆撃機をレーダーは正確に捉えて撃退し、一時は存亡の危機に立っていたイギリスを「ポリエチレン」は救ったのでした。
普段、あなたが何気なく使っているポリ袋も過去を紐解けば、こんな興味深い歴史があります。
株式会社モロフジへポリ袋をご用命の際に、そんなことを思い出していただけたら幸いです。